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2008年4月11日 (金)

東照宮の逆さ柱

今日から金曜日は新しい企画を始める予定だったはずなのだけれど案の定更新されていない。理由があるにはある。単行本の入稿を17日に控え、書店営業、取りまとめ、もちろん編集作業、市場調査、校正、撮影、デザインと1つでもミスしたらお仕舞いという状況なので。
そこに病魔(風邪)に倒れた社員あり。さらに4月は零細でも容赦なく義務となる決算あり。かくして更新がなされていないわけである。おそらく。
土曜名物の「あの事件を追いかけて」も担当の大畑から「今回だけはご勘弁を……」と泣きが入る。小社名物「書けないライター」本領発揮だ。
というわけで私(編集長)が穴埋めのような記事を書いて不始末を気高き読者の皆様へわびるような形となりました。社内の問題でご迷惑をおかけしてすいません。

と心からわびた後に考える。小社において最も忙しいのは誰か。それは私である。別に威張っているわけではなく事実がそうだから仕方ない。他の者も上記理由で忙しかろう。しかし私ほどではない。私ほどでない忙しさでブログの記事が更新できないという問題をカバーするために私が原稿を書いている。したがって私はさらに忙しくなっている。今現在。
これをもって私が最も忙しいとする更なる証拠となろう。日光東照宮の逆さ柱のようなものだ。完璧さを神がねたまぬよう柱の1つをあえて逆さとした。つまり不作法(今日のこの記事のように)をビルトインした。すると形式論としては確かに不作法と映る。でなければ意味がない。しかし実際には「神の怒りを恐れていると柱をあえて逆さとした」という工夫が加わっているという意味において完璧さはさらに増すのだ。そのデンでいけば私は完璧である。
なんてね。たしかこの論理は庄司薫さんの作品で過去に読んだものの引用にすぎない。引用で自らの完璧を証明するなど笑止であった。

実際の私はこれから洗濯機を買いに行くのだ。これが壊れてしまうと1人暮らしではアウトに近い。そして壊れた。ドラム式を狙っている。洗濯機を買いに行く男が直前に威張っていたというジュールな内容となった。そんな意図はなかった。どんな意図もなかった。穴埋めにならないような穴埋めにしようと書き始めてそうはなっていない気がしてきた。などと書きながらオチが付かず焦っている。そうか。この段落自体が要らないのだ。「笑止であった」で終わればよかったのだ……というのがオチということで(編集長)

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