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2007年9月16日 (日)

Jリーグ観戦・4年ぶりのスタジアム観戦

 けっこう熱心なサッカー・ファンです。が、テレビ観戦がほとんどのテレビサッカー・ファンなのです。
 先日の日本代表ヨーロッパ遠征などは時差の関係で午前3時過ぎのキックオフであっても、すべてが寝静まっているはずの時間にゴソゴソ起き出してテレビの前で「やってきましたぁー!」などと言って一人でニヤニヤしてる。クッキーと紅茶まで用意している。万全の体勢で挑みたいのだ(実際にボールを蹴るのは選手たちなんだけど)。

 98年のフランスW杯予選あたりから代表の試合は毎回前もってチェックしていた。フランス大会は散々だったけど、ゴン中山の日本代表初得点はやっぱり嬉しかった。02年、熱狂の日韓W杯! 実際にゲームをスタジアムに見に行くことはできなかったが、東武東上線でカメルーンの応援団と同じ車両に乗り合わせたり、友達と町を歩いてるときに「このあたりでビアーを飲める場所はどこだい?」とイングランドサポーターにたずねられたことは良き思い出である(そういえば、とっさに英語で話しかけられて焦った友達が「Going my way!」と意味不明な返事をしてイングランド人の爆笑を誘った)。
 失意の06年W杯、池袋のカラオケBOXのひと部屋を借りて友達と声を枯らして挑んだオーストラリア戦、試合終了前残り10分で熱狂は沈黙に変わった。

 テレビサッカー・ファンでもあるが書籍サッカー・ファンでもある。書籍サッカーとは要するにサッカーものの書籍のことである。ん? だったらサッカー書籍・ファンか。サッカー関係の雑誌、書籍のおもしろさに気付いたのは割と最近で3年くらい前である。ここ1年くらいに読んだものでは『敗因と』(金子達仁・戸塚啓・木崎伸也)、『サッカーという名の神様』(戸塚啓)、『中田英寿 鼓動』(小松成美)などが特に面白かった。『敗因と』では、ドイツW杯での日本代表が、人間の集まる「場」という切り口で書かれている。W杯における日本代表選手間の齟齬を一般人が知ってどうするのか、という自分への突っ込みはあるが、やっぱり面白い。サッカーを通して最後まで読ませる本というのは単純にいい本だと思う。

 で、なぜサッカーについて書いているかというと、そろそろテレビサッカー・ファンからスタジアム・ファンに踏み出そうと先日、Jリーグの試合を観に行ったのだ。フクダ電子アリーナ、ジェフ千葉のホームである。スタジアムにサッカーを観に行ったのは実に4年ぶり。4年前は代表の試合、日本×ウルグアイを観た。特別スリリングな展開ではなかったけど、レコバのフリーキックに肝を冷やし、フォルランにゴールを奪われたのは未だによく覚えている。
 久方ぶりのサッカー・スタジアムに入るずいぶん手前から、ジェフ・サポーターの歌声が聞こえてきた。「MAKI」や「HANYU」の名が入った黄色いユニフォームを来た親子連れが、ライトで輝く巨大な建造物を目指す。いい、なかなかいいぞ!
 スタジアムに入る。ゴール裏の黄色く跳ね続ける群衆、7割のジェフサポーター、1割で負けじとがんばるヴィッセル神戸サポーター、浮かび上がる緑色のピッチ。この日行われたJ1の試合では最も少ない13300人程度の客入りだったが、それを感じさせない迫力。
 試合は4-2という点数が入る試合なこともあり、ずいぶん盛り上がった。守りから攻撃に一気に駆け上がる瞬間のスタジアムの温度の高まりが、いい。大声で叫べば選手に届きそうな気がする。というか、実際聞こえてるのではないか? ゴールが決まったときスタンド総立ちの爆発、相手ゴールが来まったときの沈黙。ピッチとスタンドは疑いようもなく連続している。一体化。

テレビサッカーとスタジアムサッカーの違い。
・テレビサッカー→サッカーを観る。
・スタジアムサッカー→サッカーの場に参加する。

 孤独な人よ、スタジアムに向かえ、というキャッチコピーはどうだろう。悪くない気がするけどなあ。
 4年ぶりのスタジアム再デビュー。ひいきのチームをムリヤリにでも作ってみるのもいいかも、と友達。なるほど、とりあえずひいきを作ると。
 いま、板橋からいちばん近いスタジアムをホームに持つチームを探している。(宮崎)

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