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2007年7月25日 (水)

君は「綿貫代表・ビシッと」編を見たか!

ココログのメンテナンスがあって更新が遅れました。

国民新党のCMで尊敬する綿貫民輔先生が80年の人生最大のパフォーマンスを見せてくれる(http://www.kokumin.or.jp/tv/)。私はこれを深夜に偶然テレビのチャンネルをいじっていて目撃し驚倒した。何はともあれご覧下さい。なかなかこれほどすごいモノはありませんよ。

ヒップホップ風のいかにもいそうで実はなさそなファッションの若者数人がたむろしている。そこに我らが綿貫先生がスカイブルーのスーツに黄色いネクタイという謎の姿で登場する。どうしてこんな服装になったのか。最先端のスタイリズムなのか。
そして先生はちゃらけた若者どもを指さして「ビシッと」言い放つのである。そしてノーリアクションの若者を後に悠然と去っていく。その間に「戦う、愛」という不可解なコピーをはさみ、最後は国民新党お気に入りの「私たちは抵抗勢力だ。悪いか!」と開き直る。郵政総選挙であれだけバッシングされた「抵抗勢力」という言葉がこの党ではキャッチフレーズなのだ。

見終えてしばし茫然とする。こ……これは何なのか。誰に対して何をどう訴えかけているのか。まったくわからない。ロックなのか。いやパンクか。アクセル・ローズのパフォーマンスに近いか。いや近くない。表現を仕事とする私でも「何と表現していいかわからない」と言わざるを得ない。
文字による表現をはねつける作品ということは、このCMは幻術……じゃなくて「芸術」なのであろう。
とにかく脈絡がつかめない。風景、意匠、コピー、展開、発言いずれも。ヨハネの黙示録とかウルトラQなどのベースがあるのか。あるわけないか。いやもしかして。ダメだ。言葉が見つからない。サグラダ・ファミリアに取り組んでいた際にガウディへ寄せられた冷たい視線のような何か。それに近い印象を与えはしないかという危惧と同時にガウディが今日賞賛されている先進性へ賭けたのかもしれない。理解できない自らの不才をこれほど残念に思う機会はめったにない作品だ。
ただ1つ明らかなのは綿貫先生はやはり偉大だということである。非才ゆえ意味はくみ取れなかったもののCMのなかで綿貫先生の存在感が抜群なのは間違いないから。

何かに似ている。何だ……? そうだ!喪黒福造である。「笑ゥせぇるすまん」の。
綿貫先生に指さされてダーッとやられたらあらゆる人生は変転する。構成の不可解さは不可解なのではなく先生のこのCMには収まり切らない人智を超えた能力を人間が表現しきれないだけなのだ。綿貫先生の格好も尊顔も発言も全部、この世のものとは思えない。もしかしたらこの世のものではないのかもしれない。
確か森喜朗元首相は先生を「神主が神様になる」と表現していた。そうか。森発言の真意はそういうことだったのか。愚かな新聞記者は「神様」を自公過半数割れに陥った際に国民新党の勢力で補える、そのキーパーソンとして比喩的に用いたと解釈していたけれども、本物の神様へ近づいているとCMは雄弁に物語っている。
ただ心配もある。綿貫先生が喪黒福造的存在だとしたら彼のセリフ「ココロのスキマ、お埋めします」をどう解釈していいのかわからない点だ。まさか「与野党のスキマ、お埋めします」じゃあないだろうか。おっとこれでは愚かな新聞記者と同じ地平へ立ってしまう。

私は綿貫先生の大ファンなのである。どうも先生のことを書くと肝心のこの点をしばしば忘れる癖があって困る。このCMで世情が騒然としないのが不思議でしょうがない。最近のNHK大河ドラマは、その惹句らしからぬ作りである。むしろこのCMにこそふさわしい。「あなたは歴史を目撃する」のだ。(編集長)

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コメント

ご無沙汰しております。

件のCM見てまいりました。

記事中では言及されておられませんが
BGMが「わが祖国」なのも相当気になりました。
(「ビシッと」以外でも流れます)

意図的だと思うのですが、
「でも、その祖国はチェコだしなぁ」
とのツッコミは免れ得ないことを、
誰しも気付くだろうに。なぜ敢えて。

投稿: テクニシャン | 2007年7月31日 (火) 01時08分

お久しぶりですテクニシャン様。いい質問です。国民新党最大の秘密を教えましょう。
ヴルタヴァ川(モルダウ)が市内を貫くチェコのプラハやチェスキー・クルムロフ。綿貫先生の地盤である砺波市は庄川流域でその先には白川郷・五箇山の合掌造り集落がある。
これでわかるでしょう。プラハ、チェスキ-・クルムロフ、白川郷。全部「世界遺産」です。綿貫先生は庄川をモルダウに見立て、例のCM自体も「世界遺産」へ登録させるつもりなのです。
あのCMは世界遺産の条件である「人類の創造的才能を表す傑作」ですが庄川がらみでは欧州びいきのユネスコ世界遺産委員会にわからない。だからモルダウを流しました。綿貫先生の深謀遠慮ちょっと底が知れません。

投稿: 月刊「記録」編集長 | 2007年7月31日 (火) 02時00分

なるほど、
何かの「見立て」なくしては
説明がつかないと思っていたのですが、
浅学ゆえわかりませんでした。
ありがとうございました。

30秒足らずながら、
ここまで読めるなんて、
政党CM界のマニエリスム芸術と呼びたいです。

投稿: テクニシャン | 2007年7月31日 (火) 10時27分

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