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2007年4月16日 (月)

ルポ・普天間飛行場周辺の住民に基地について聞く(下)

122  基地と近隣住宅地との距離があまりにも近いことから「世界一危険な基地」と言われる宜野湾市の普天間飛行場。日米間で2014年までに飛行場を名護市の辺野古沖に移設することが決まっているが、この決定について基地周辺に実際に住んでいる人たちはどんな意見を持つのか。

 しばらく基地を示す金網に面した道を歩くが、すぐに住民とめぐり合うわけではなかった。住宅は密集しているわけでもなく、のどかなのだ。たまに聞える米軍機の離発着の音を除けば。
 周りを歩いてみて基本的なことに気づいたのだが、飛行場は広大だった。2800mの滑走路があるのだから当然といえばそうなのだが、あまりにも広いので施設の移設後をイメージするのが難しい。いったい、移設後の土地は何に使われるのが望ましいのか。

 月刊『記録』の特集記事でインタビューさせていただいた、前参議院議員で去年の沖縄県知事選に敗れた糸数慶子氏は移設後の基地跡の利用について次のように言った。
 現在基地がある土地にはもともと肥沃な土地が多い。基地に土地を貸している形になっている住民は「家賃収入」が入らなくなった後何をしていいか分からないかもしれないが、土地を利用して農業を営むことなどで生計を立てるのは可能。------

121 「家賃収入」とは、現在飛行場がある場所に土地を持っている住民に支払われる土地料のことだ。
 個人宅ではなく、自治体が所有権を持つ土地料が支払われる。また、国からのいくつかの種類の交付金も支払われる。皮肉にも、その収入が自治体や住民を支えている面がある。それらを十分知っているから、話を聞くことができた何人かの住民の心境は複雑だった。

 飛行場から道路一本隔てた場所で商売を営む主婦の談。

※ここから先の記事は…

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