安倍機長、これでは胴体着陸です
3月26日に毎日新聞の内閣支持率が発表された。支持率35%と先月の調査から1ポイント下がり、不支持率は1ポイント増の42%だった。安倍内閣支持率としては過去最低、不支持率としては過去最高だそうだ。
面白いのは年代別の支持率。20代が5ポイント減、30代が6ポイント減だが、70代以上には8ポイント増!
わからん。
私も30代だからなのか、先月より今月の方が支持したくなる理由をどうしても探せない。毎日の分析によれば、「衛藤問題」と「松岡問題」が「政権浮揚を妨げていることをうかがわせる」(3月26日)らしいが、70歳を超えるとここらへんの問題が気にならなくなるのだろうか……。仲間だから復党すればいいし、生きていれば光熱費もかかるよなってな感じか。
たしかに、これぐらいの問題で目くじらを立てるのこそ、若さ故の性急さかもしれんとも思えないこともない。泰然と政治家を捉えるのも悪くないかも……。
23日は政権発足から半年を迎えた安倍晋三首相が「飛行機が飛び立って、水平飛行、安定飛行にいくためには、一番エネルギーが消耗するのは離陸だと思う。なんとか離陸することはできたかな」と語った。
これもまた、なんと泰然としたコメント。
飛行機だと考えるからこんな発言ができるが、実際の彼はグライダーである。北朝鮮問題で名をあげた若き政治家(つうても52歳ですが)で選挙にも強い。そんな幻想から期待ふくらみ支持率70%という異常な数字に。
で、そこからゆっくり下降。
残念ながら離陸したのではなく、牽引する飛行機から切り離されて半年間というわけだ。上昇気流を捕まえることなく順調に着陸に体勢に入っているようだが、当人はボンバルディア機なみに車輪を出すのを拒んでいるらしい。体勢を立て直そうと必至に「安倍カラー」を強調している。
このむやみに強気な姿勢が言葉に表れているらしい。それが逆質問。
「衛藤晟一前衆院議員の復党問題でも9日、記者団から『党内に不満がくすぶっている』と指摘され、『そんな不満くすぶってませんよ。誰かいます? 特定の人物?』と切り返した」(『毎日新聞』3月23日)
同新聞によれば、「首相がぶら下がりに逆質問など『疑問形』で応じた回数は、政権発足後の3ヵ月では11回だったのに対し、最近の約2ヵ月半(1月5日~3月22日)で25回と倍以上に上る」
いたいた、小学生のとき。注意されると、「何時何分何十秒に、どこでやったんだよ」とか言い返すヤツ。
強気の発言を貫いた「衛藤問題」と「松岡問題」が低空飛行の原因になっているのだから、普通に考えれば悪い方へ悪い方へ手を打っていることになる。もっとも70代以上には統計上はウケているらしいが……(私は「違う」と怒っている70代以上方々。心中お察しいたします。あくまでも統計上とお考え下さい)。
で、首相が力を入れている教育再生会議では、児童に教えるべき行動規範を5月に打ち出すらしい。「卑怯なことはするな」とか。ついでに23日付けで「美しい国づくり」推進室が内閣官房に設置される。こちらは新しい日本の理念を検討して発表すると。
その行動規範やら理念やらを、松岡センセイをはじめとする安倍内閣の皆様に理解させることが重要そうです。言うことを聞いてくれないなら、中川秀直幹事長にまた言ってもらうのも手だ。
たまには首相を褒めてやりたいと新聞を探した、今週もそんな記事はなし。
岡山で落書きを消している青年団体を視察したときも、「目に見える形で行動すると、落書きしにくくなるだろうね」と話したらしい。小泉前首相は嫌いだったが、言葉にキレはあった。少なくとも、こんなヌルい発言はしない。せっかく若者と会っても、首相の言語センスだと若年層にはアピールできそうもないな。
何だか好き嫌いを別にして、あまりの首相の情けなさに日本人として落ち込んできたッス。(大畑)
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