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2007年3月14日 (水)

■実録・コールセンター ~派遣の時代~ call3「なんで繋がらないの?」

 利用しているサービスについてなにか分からないことがあり、コールセンターに電話したがなかなか繋がらない。そんな経験がある人は多いのではないかと思う。
「ただいま、電話が混み合っております……」
 丁寧な口調の女性による音声テープが延々と続いて次第にイライラしてくる、そんな気持ちはとても分かる。

「なぜこんなに繋がらないのか!」
 というクレームを貰うことは多い。だが、それに対する「答え」をオペレーターたちはあらかじめマニュアルとして教えられているので、だいたいの場合はそれをすらすら読み上げることでお客も落ち着いていく。
 なぜ電話が繋がらないのだろうか。少し考えてみれば分かるが、常にオペレーターの人数を適度に用意しておく、というのは不可能なのだ。いつ、どれだけの電話がかかってくるかなど正確には分からない。多めに人数を用意していたときに予想をはるかに下回る件数しか電話がかかってこなかったとする。それは多くのオペレーターが「待ち」状態になることであり、コールセンター側から見れば単なる人件費のロスでしかない。
「まったく繋がらないコールセンター」では話にならないし、多くのオペレーターに「待ち」が続く人余りの状態でもダメ。その中間が理想ということだろうか。
 それでも、僕の働くコールセンターでは常時、積滞ランプが点滅している。「ただいま、電話が混み合っております……」状態にあるお客が1人でもいると、このランプが点滅するようになっている。

「早く電話を取ってあげないと!」 
 積滞ランプが点滅しているとき、そんな雰囲気がセンターにあるかというと、そうでもない。
「何やってんだよ、早く電話に出ろよ」
 テープを延々と聞いているお客からすれば、こんな心境だろう。
 だけど、休憩になればランプが点滅してても席を離れるし、昼ご飯だって食べに行く。僕もはじめは「いいんだろうか」と思っていたが、当然だけどオペレーターだって飯は食べるしタバコだって吸いに行く。
 ランプが点滅するのはほぼ1日中ずっとだから気にしてもしょうがないし、休憩も昼ご飯休憩も契約で決まっているのだからそうする権利があるのだ……。
 僕の働いているコールセンターはクレーム系が多いそうだ。タバコを吸いに行くと、休憩室で「さっきのクレームはまいった」というような内容が話のネタになることは多い。不思議とそこで同じ立場の者同士で連帯が発生する。
 休憩室で電話の向こうの人たちのことを「客」呼ばわりしているオペレーターたちを知れば反感を覚える方もいるだろう。けど、電話が繋がらないことでイライラするお客の怒りを受け止めて案内をしているのはオペレーターで、電話が繋がらないのはオペレーターの責任ではない。
 もっと1件1件の処理を素早く終わらせることができれば、あるいは効率が上がってお客を待たせる割合が低くなるのかもしれない。
 それでも、僕の働くコールセンターの業務は「複雑系」であるらしいから、それは難しいかもしれない。

 コールセンターの仕事にも、比較的単純な業務とそうでない業務があるようだ。
 比較的簡単な業務とは、ダイレクトメールによる商品案内を見た顧客からの注文の電話を受けるという類のもの。顧客の住所とどの商品をどれだけ発送するのかということだけを聞き取って電話案内は終わり。あとは聞き取った内容を伝票に記入して完了。伝票は定期的にまとめて回収される。単純な流れなのでパソコンを使わない場合もある。
 一方、僕の業務では、相手の要望を聞き取り、相手が望んでいる情報を案内したり手続きをしたりして、手続きを行った場合はそれを実際に反映するために各部署に連絡するまでが一連の業務になっている。どうしても時間がかかる。

 特に、お年寄りの方は時間がかかってしまうのはしょうがない。パソコンのことをほとんど分かっていないおじいさんからから、パソコンの設定に関連する問い合わせがあったようなときは、どうしても時間がかかる。
「いちど、お手数ですが再起動していただけないでしょうか」
 と僕が言うと、再起動が分からないという。なんとか再起動の手順を案内しても、そこからまた起動までに時間がかかってしまう……。
 やっと案内が終わった、と思って次の電話を取ると、「なんでこんな繋がらんないの?」
 とドスを聞かせた低い声が聞こえてくる……。(浅野)

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