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2006年12月 8日 (金)

安倍晋三、梨花とC.C.ガールズに負ける!

 安倍内閣が発足から2ヵ月を超えた。『朝日新聞』の世論調査では支持率が53%に下がったそうだ。10月に63%だったというから大激減である。ちなみに「Yahoo!みんなの政治」で実施されたネット投票では、不支持が84%を超えたというから尋常ではない。
 支持率急落の理由はいろいろあろう。復党問題も響いただろうし、新内閣に対してご祝儀気分だった国民が落ち着いたこともあるだろう。しかし、もっと深刻な要因の1つは各大臣の地味さではないか! この持論を説明すべく、グーグルのヒット件数を使って各大臣の影の薄さを解説していきたい。

 まず大臣の中で最もヒット件数が多かったのは、内閣総理大臣の安倍晋三。その数214万件。さすがに人気だけで総理まで登り詰めた人である。まずは首相の面目躍如といったところか。
 しかし政治家という枠組を外せば、じつはこの数字大したことはない。バラエティーに出演し、いまやモデルというより芸人となった梨花、586万件の半分以下。1990年に結成し、軽いお色気ラインで売ったC.C.ガールズの227万件にも及ばず。
 う~ん、こうした数字を見ると、芸能人を選挙に担ぎ出したくなる党本部の気持ちもわかる。総理大臣まで登り詰めて、知名度は梨花の半分ですってさ。

 閣僚第2位のヒット件数を誇ったのが外務大臣・麻生太郎、138万件。まさか漫画をはじめオタク文化に強いのが評価されたわけでもあるまいが、3位以下を100万以上引き離すぶっちぎりの2位となった。ちなみに冠番組を持ち、一部週刊誌から叩かれまくっている細木数子の135万件を上回っているのは立派というべきかもしれない。
 さあ、どんどんいこう。
 第3位は文部科学大臣・伊吹文明、26万2000件だ。かつてマッチのものまねなどで人気を博し、いまは専門家からほとんど評価されない日本画家となった片岡鶴太郎26万6000件より、やや低い評価。とはいえ伊吹文明と聞いても、どんな仕事をしてきたのか、いまいちピンとこない人も多いだけに、ある意味大健闘といえる。だだし「伊吹文明 自殺」で13万9000件だった。頻発している学生の自殺に加え、自殺予告の手紙が大臣宛に来たのがヒット件数を押し上げた大きな要因のようだ。政治家としての人気に結びついたかはわからんが……。
 第4位は内閣官房長官・塩崎恭久の19万4000件。テレビ出演も多い「イケメン」官房長官の割りには控えめ数字となった。このヒット件数、芸能人でいうと国生さゆりの19万7000件と同レベル。当たり前だが、記者会見を開き、毎日のようにテレビ出られるランクではない。週刊誌によれば塩崎官房長官は怒りっぽい人らしいから、「元おニャン子クラブ」に負けてると聞いたら怒鳴りまくりそうだ。怖い怖い。

 第5位は、内閣府特命担当大臣の高市早苗で18万3000件。初入閣の一人だが大臣になって目立った仕事をしていないので、これまでの人気の積み上げがヒット数に反映したものと思われる。この数字は2001年8月に大麻とLSD所持で逮捕されたいしだ壱成の18万5000件とほぼ一緒。俳優としては、何となく終わった感のある人だが……。
 ちなみに前の沖縄北方担当相で高市早苗に大臣の引き継ぎをした小池百合子・内閣総理大臣補佐官は、33万9000ヒットで高市に圧勝。田代まさし33万7000件に並ぶ数字はさすがに人気政治家である。

 6位は防衛庁長官・久間章生の14万5000件、7位は財務大臣・尾身幸次の12万8000件。財務大臣といえば国家の要ともいえる役職だが、尾身幸次イマイチ印象が弱い。すでにテレビで見かけることもなくなった鈴木蘭蘭12万7000件、テレビでは見るには見るがネットで調べたいとは思わない菅井きん12万5000件とほぼ同じ件数。こりゃ、ヤバイでしょ。
 8位は農林水産大臣・松岡利勝の9万2200件、9位は内閣府特命担当大臣・大田弘子9万1000件、10位は総務大臣・菅義偉9万5900、11位は内閣府特命担当大臣・山本有二の8万4000。で、12位が経済産業大臣・甘利明の8万2000。このランクになると、なかなかピッタリする芸能人も見つかりにくいが、昼の番組の司会者を勤める大和田獏が8万3200件である。芸歴も長いし、それなりの位置にいるけれども騒がれることなし。そんなポジションの芸能人と一緒だと考えるとわかりやすいか。
 13位は法務大臣・長勢甚遠の7万5900件、14位が環境大臣・若林正俊5万4100件、15位が内閣府特命担当大臣・佐田玄一郎5万200件。16位には内閣府特命担当大臣で国家公安委員会委員長も兼ねる溝手顕正が3万9200件で滑り込んだ。

 そしてテレビ露出の割りに件数が伸び悩んだのが、国土交通大臣・冬柴鐵三、3万6600件。この数字は夏の怪談話でしか活躍を見ることのない、つまみ枝豆の3万7100件とほぼ同じ。学会の組織票もグーグルヒットまでは手を回していないようだ。まあ、動員しても仕方ないが……。
 そして見事に最小件数だったのが、厚生労働大臣・柳澤伯夫、2万4700件である。『アジア・ウィーク』誌で「アジアのパワフルな政治家」第8位に選ばれ、『ビジネス・ウィーク』誌では「アジアの星」に選出された政治家が「一発屋」として名高い『メモリーグラス』の堀江淳3万700件に完敗。後藤田正純議員の嫁である水野真紀24万7000件のちょうど10分の1のヒット数というからひどい。仕事ぶりはともかく、あの仏頂面が人気を下げているのか……。ただし党内でも有数の増税論者であることから、今後、国民の大反発からヒット件数が一気に跳ね上がる可能性はある。
 
 さて、ついでといってはなんだが、都合の悪い記事をグーグルに請求して削除する、いわゆる「グーグル八分」についても、内閣に副官房長官や総理大臣補佐官まで加えて調べてみた。「○○議員 疑惑 醜聞」と、○○に各代議士の名前を入れて検索を掛けてみると、安倍晋三が4件削除、麻生太郎2件削除、松岡利勝3件削除、小池百合子が2件削除、中山恭子が5件削除(検索から「議員」を除く)、山谷えり子が3件削除、世耕弘成が3件削除となった。
 削除があった人には、金や収賄などで思いつくままにマイナスイメージと名前を組み合わせて調べてみたが、「世耕弘成議員 勝共連合」で1件の削除が確認されただけである。そのため、どのような記事なのかはわからない。本人のことをメインに書いた記事ではないかもしれない。もちろん誰が削除したのかもわからない。敵陣営の策略かもしれない。ただ、ちょっと気になる情報ではある。(大畑)
※今回は敬称略です

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