「純ちゃんまんじゅう」から「晋ちゃんまんじゅう」へ
「親子3代、ここで商売をさせてもらっていますが、こんなにお土産が売れたのは初めてです」。
01年の終わりごろ。靖国神社の土産物屋(外苑休憩所)の店員さんは「がんばれ純ちゃん好景気まんじゅう」の売れ行きについて、『記録』編集部にかつてこう話した。
「がんばれ純ちゃん好景気まんじゅう」とは、菓子メーカー・江戸うさぎが01年に就任した小泉前首相の人気ぶりに注目して製造を始めたまんじゅうだ。靖国神社の土産物屋さんは業者からこの商品について教えられ、「試し」に置いてみることにした。
置き始めたのは01年の8月。首相就任1年目、公約としての靖国参拝が日増しに注目を集めていたころで、まんじゅうは売れに売れた。まんじゅう自体は東京を中心に30箇所以上で売られていたが、マスコミが「靖国で売られているまんじゅう」として喧伝したこともあり、なんと靖国では1日に1000個以上も売れる日があった。残り少ないまんじゅうを取り合いになって客同士が言い争いを始めたこともあったという。
しかし、それだけ売れたにも関わらず、バカ売れまんじゅうのピークは01年ではなく小泉首相ラスト・イヤーである今年の8月だった。
今年の8月に並んでいたのは「純ちゃんまんじゅう」の続編「ポスト純ちゃんまんじゅう」だった。当時首相の小泉のイラストの横に麻生、福田、谷垣、安倍が入っており、まんじゅうのトッピングも変わっていた。これが、今年の8月には01年の同月を上回り、1日1500個以上も売れた。土産物屋の店員さんは、「マスコミで紹介されたことと、やっぱりキャラクターとして特別な人気があった」と、勝因について語った。
なんとなく、首相としては特別人気のあるキャラだったのは、個人的にもとてもよく分かる気がする。だから、安倍現首相の割とジミな風貌から「続編はないな」と勝手に予想してたこともあり、「ポスト純ちゃん」のさらに続編「晋ちゃんまんじゅう」が発売される、と知ったときには驚いた。
江戸うさぎの新商品会議で「これはいけるだろう!」と満場一致で決まったのか「いってみようか…?」みたいな空気で決まったのか、そのあたりの雰囲気は残念ながら聞くことができなかったが、新政権発足初日から堂々と売り出された。
さて、その売れ行きやいかに。「小泉&靖国」だから売れたのか、「首相&靖国」だから売れるのか、これを確かめたかった。
店員さんに聞いてみると、「発売当初はそこそこ売れ行きもよかった。だけど平日は小泉さんの時ほどは出てないね。今は、平日の売り上げは100個くらい、土日はその倍くらいだね」。
どうやら今のところは「小泉&靖国」のコンビだからまんじゅうは売れた、ということになるのか。安倍首相は靖国についてはハッキリした姿勢を示しておらず、参拝が公約になっていない、ということも売れ行きに影響しているのだろうか。
ただ、こうなるとメーカーの江戸うさぎ的には「まんじゅうバブルがハジけた」ことになってしまう。ピーク時にはなんてったって1500個である。800円×1500だから、おお、1日120万円、それだけの好景気に浴したことがあるなら「もう1度」と夢見るのが人というものだろう。
最も売り上げが期待できるのは8月だ。まだまだ勝負はこれからである。(宮崎)
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コメント
ピーク時の1500個には及ばないとしても、今でも平日の倍=200個くらい売れるのなら、800円×200個だから1日16万円の売り上げですよ。土産物屋のまんじゅうがこれだけ売れれば上等だと思いますけどね(笑)。
やはり選挙のようなイベントがないと「晋ちゃんまんじゅう」が「純ちゃんまんじゅう」より売れないのは当たり前ですが、肝心のまんじゅうはどんな物なんですかね?ディズニーランドのようにミッキーマウスが描かれているんですか?それとも包装紙だけなんですか?次回の取材では写真も掲載して下さいね。
投稿: やや右より?のベル | 2006年11月 7日 (火) 12時42分