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2006年10月 5日 (木)

公務員と左翼に捧げる攻撃的撤退

北朝鮮の金正日総書記と安倍晋三首相は実は友達だったりして。だって福田康夫元官房長官の総裁選出馬にトドメを刺したのは例の「7連発」だったし組閣も所信表明もパッとせず「何だかなあ」という雰囲気が支持率に関わらず出始めたあたりで「核保有宣言」だから。
安倍首相は「北朝鮮に毅然とした態度を取る男」という一芸がある、他に芸があるのかは知らない。本当に知らない。ただその一芸は光り輝く。よりにもよって北朝鮮にとって多分好ましからざる人物である安倍首相のターニングポイントで、この一芸を発揮させるような仕業を何で金正日総書記はするんでしょうね。

まあ友達は冗談。単なる偶然なのだが安倍首相に警戒警報発令中の私でさえ「絵になるなあ」と感心するほど「北朝鮮の暴挙に対する安倍」は決まる。歌舞伎でいうところの(つまり皮肉でない)「大見得を切る」なのだ。
ただこのカードは金総書記が変なとこをやってくれないと切りづらいという難がある。来年の関ヶ原である参議院選挙で一芸だけでは物足りない。何しろ相手は政治生命をかけて臨む小沢一郎民主党代表だ。
政治生命の前に本当の生命が危ういんじゃないかとの憶測も流れているが小沢さん、ここまで来て病気リタイアはいけません。郷土の大先輩である原敬は「あと10年早く首相になっていれば」ともらしたが何もそこまでマネしないで下さいね。
小沢代表の言動に全面賛成しているわけではないが純粋に「安倍vs小沢」でないとつまらない。何となく石田三成vs徳川家康の構図に似ているのも気に入っている。三成は側近には実に慕われた武将であった。関ヶ原で三成軍を破った家康の東軍の主力は家康子飼いではなかった。そんなこんなの符丁を合わせて喜んでいるわけだ。

で元に戻る。一芸だけでは心許ないとして安倍陣営はどう対処する。衆参同日選挙との噂もしきりだが公明党が絶対にOKを出さない。無理押しすれば小早川秀秋になってしまう。すると別のカードがほしいであろう。
民主党を含む野党4党の弱点といえば「公務員」と「左翼」である。多分ここを徹底的に突いてくるであろう。

公務員に関しては全日本自治団体労働組合(自治労)攻撃が最も効果的だ。自治労の皆様に再三申し上げる。あなた方は嫌われていると同時に狙われている。寒風吹きすさぶ地方経済で雇用と政策を提案できるのは地方自治体だけと叫んでも誰も聞いてくれない。地方公務員の待遇がいいのではなく民間の理不尽なリストラこそが問題だと正論を吐いても断じて届かない。
妬みそねみの渦中にある者への苛烈なまでの憎しみは郵政職員でさえ吹っ飛ばした。まして更に手厚いとされる地方公務員の待遇はいったんスキャンダラスに追及されるや燎原の火の如しであろう。といって民主党が自治労を斬って選挙ができるわけがない。
自治労よ。どうせ言うことをきかないのはわかっていて述べるが早いところ「攻撃的撤退」をした方がいいよ。特に都道府県職員と政令指定都市の職員は。簡単なことさ。「仕事よこせデモ」とか「私たちの給料下げろコール」でもいい。火の粉が降りかかる前に、それこそ自虐的行動をしなさい。そうしたって法律の定めがあるから急に待遇が悪くなるはずもないことぐらい知ってるでしょ。
石頭はいい加減にして芸の一つも見せてご覧よ。相手は一芸はある。対するあなた方は無芸では話にならない。

もう1つは左翼だ。悪=北朝鮮=共産主義=左翼という図式は「科学的社会主義者」がいくら「そうじゃあないんだ」と長々説明しても聞く耳持つのは「科学的社会主義者」だけとの痛い構図に気づくべきだ。
といって思想信条は自由だから捨てろなどとは思わない。要は上手に立ち回ればいいのだ。私はステルス作戦に徹するべきと提案する。安倍首相や公明党=創価学会がやっているムニャムニャを少しは参考にするとよろしかろう。
例えば先日、日の丸・君が代に対する都教職員の待遇に関する勝訴判決が地裁で出た。単に慎太郎大嫌いの私は喜ぶべき立場だが日本教職員組合(日教組)とおぼしき面々が大いばりする図をみせられるとガッカリするのだ。

また日本共産党の日常活動や調査能力は絶賛に価する。まさに庶民の味方という活動を地道に続けている。ところが選挙になるとガーンと「党」が表に出てきてしまって皆が引いてしまう。中選挙区時代はボーダーに自民と共産が競っていれば後者に入れていた私だが小選挙区ではそうした事態が想定できない。
表現や平和、思想信条の自由が脅かされている場合に左翼が闘う。それはいいのだが「我ありき」みたいに露骨に露出されると白けたり引いてしまう人は多数いる。「科学的社会主義者」には無念だろうが現実がそうなのだから仕方ない。
露出した気持ちはわかる。露出がドンドン減っているのだから。でも、だからといって稀にある露出の機会で大喜びして爆発してしまうと却って逆効果なのではないか。何だ後ろに左翼がいたのかというマイナスイメージが活動全体を覆ってしまえば元も子もあるまい。

要は自公にほえ面をかかせればいいんだと腹をくくって露出欲を抑えられないだろうか。今は左翼には逆風だが未来に順風が吹くかもしれない。いや吹かないかもしれないけれども「科学的社会主義者」は吹くと信じているはずだ。だったらもう一歩進んで清濁併せのむ野党共闘を作ろうよ。
右翼は陽気に街頭で大音量を流すのが似合う。逆に左翼は本来は陰気に地下に潜って格好がつくのではないか。絶対に勝てないとわかっている泡沫扱いで街頭に立つより裏方に徹した方が相手も怖がる。ゲシュタポに追われるレジスタンスみたいに絵になるじゃないか。これもまた「攻撃的撤退」。

だから野党共闘を……どうせ出来ないけど。(編集長)

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コメント

マルクスは科学じゃなく単なる妄想だ、と思う。

それはともかく、昔々社共共闘を行った際、共産党が
社会党から引き抜きを行ったため、社会党側に共闘に
対する抵抗感が形成されたと読んだことがあります。

それにこれまでの左翼の生態を観察するに、彼(女)ら
の歴史は分派・分裂の歴史と言って良いように見え、
とてもまとまるなんてことはできそうにないと感じま
す。まあこれは右翼の側でも同様のようですが。

投稿: 国家の犬 | 2006年10月 5日 (木) 02時18分

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