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2006年7月10日 (月)

武士は食わねどテポドン発射

私は商人の家系なので「頭を下げるのはタダ(ロハ)」とのDNAを受け継いでいる。したがって小泉首相の「武士は食わねど高楊枝」風を見ていると西鶴が『武家義理物語』でほめ殺したような謂いをしたくなる。「意地(義理)のためには損得抜きなんて御武家はご立派」とね。
中韓に対する首相の強気発言を聞き続けていてつくづくからかってみたい衝動に襲われてきたし、そうもしてきた。彼がダシに使ってきたのは靖国の英霊である。なぜダシなのかは後半に述べる。
しかし彼自身は高楊枝でも食えるという点に多くが気づいていない。本当に困るのは中韓との関係が冷え込んで経済から安全保障に至るまで有形無形の損害を被る民草なのである。

アメリカは本土かハワイまで届くテポドンが心配なだけ。中韓は北朝鮮のミサイルが日本を狙っている限りは大嫌いな小泉首相率いる国に何が悲しくて助け船を出さなきゃならないかと本心で思っているに違いない。
ロシアは核ミサイルの実験を弾頭抜きではあるが今でも頻々と繰り返している。主目的は旧ソ連時代に作って耐用年数を越えたミサイルの「賞味期限延ばし」にあるがマスコミは報じない。報じないがやっているのでロシアは真顔で北朝鮮を非難できない。

かくして「ならず者国家」にねらい打ちされているのにご近所からちっとも心配されない国になってしまった。そうしたのは小泉外交のせいである。靖国問題で中韓との首脳との交流が途切れる一方で再三にわたって例外的に小泉首相が会談してきた金正日総書記からの贈り物が「7連発」だったわけだ。

ではそんなダメ首相を延命させてきた反対派はどうなのかというと輪をかけて的はずれだから涙が出てくる。まず最近「媚中」「媚韓」とこき下ろされている面々や小泉登場以前の日本外交は果たして「頭を下げるのはタダ」思想だったのかというととんでもない。
なぜならば「頭を下げるのはタダ」で下げている頭のなかでしたたかにソロバンを弾くというのが商家の習わしだけどそれをしていなかったから話にならないのだ。要するに「武家の商法」なのである。
以前にも書いたが私が広告の仕事を主にやっていた時に泣かされたのはスポンサーの逆転ホームランだった。今は付き合っていないスポンサーの例で申し上げよう。白だというから白にしたのに白を持っていくと「黒といったじゃないか」と怒鳴られた。
ここではまず「頭を下げるのはタダ」を発揮してなだめすかす。その最中に納期、白から黒にみせかける手段、また白と言を翻された際の言い訳、白から黒へ転換する費用と見積もりに乗せた粗利との兼ね合い・・・・などをすばやく計算する。そこでソロバンを合わせる方法を確認してから下げた頭を上げてニッコリと「お任せ下さい」と胸を張ってやればいい。そうした芸当は私ならずとも日本のいっぱしの商人ならば皆やっている。なのにことが日中・日韓関係になると途端にできなくなる。
例えば中国は台湾の国民党を丸め込むつつある。うまい手だ。だったら日本政府は韓国のハンナラ党に手を伸ばしたらどうか。
また中国内部では深刻な共産政権不信の暴動が起きている。ならば国費を投じてフリーライターに潜入取材を促しては? 命がけでスクープしたい気骨あるフリーは多数いる。しかもその行為は気高い。万一共産政権がフリーを虐待すればアメリカが黙っていない。そうした手管がまったく頭に浮かばない愚か者ばかり。
そこに「武士は食わねど小泉純一郎」が出てきたから拍手喝采。日本人であるとか日本国民であるという以上に誇れるものがないおバカさんと能なしが手の皮が破れるほどに猛烈に手を叩くの図だ。愚の骨頂対愚の骨頂。私はどちらにも肩入れできない。

靖国参拝反対派が決まり文句のように挙げる遊就館の「大東亜戦争」展示に関しても私には不満がある。確かにそこだけを切り取れば先の大戦は聖戦で日本は悪くなかったと読むしかない展示物ばかりだ。あれでは中韓どころかアメリカだって怒り出しそうな顕彰一本槍ではある。
だが靖国の他の展示物や建造物、そこで生計を立てている人々、年中行事などを通じてみると遊就館の一部展示は全体のごくわずかとわかる。靖国批判派はどうせ靖国神社が嫌いであろう。だから嫌いになれるスポットしか見ない。そこから発するメッセージはしたがって恣意的な何かを隠しきれない。
では日の丸を振るタイプはどうかというとある意味で反対派と同程度のオツムである。小泉首相は靖国神社の何を知っているというのであろうか。確信を持って述べるが反対派と同程度の知識かそれ以下であろう。
要するに靖国の何たるかを知らぬ同士が賛成反対の空論を騒ぎ立て、参拝を批判する中韓に対しては「お前に靖国の何がわかる」とわかったふりで反発するとの貧しくて虚しい言い争いなのだ。それを5年も続けている。

こういうことを書いていると結局は誰からも支持されない。でもそれで構わない。ひとりぼっちで死んでやる。私が唯一恐れるのは後世の評価である。私がバカの集まりだったと指弾してやまない先の大戦での指導的立場にあった世代と同じ評価を死んだ後に(もちろん生きている間にも)受けるのだけは嫌だ。
だから「奴だけは例外だった」との証拠を残しておきたい。なれるものならば矢内原忠雄のように。高橋亀吉のように。(編集長)

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コメント

失礼ながら一言。ご批判はごもっとも、納得できる部分は多々あります。ただ、これだけでは後世の人は「彼は誰のことも馬鹿呼ばわりしました」としか評価できません。編集長はどう主張なさりたく、また自ら何をなさろうとしているのでしょうか。ぜひ続編で聞かせて頂きたく、楽しみにしております。(皮肉ではありません。期待しています。)
PS.ココログなんとかならんか…

投稿: 練馬のんべ | 2006年7月10日 (月) 20時52分

只だと思って頭を下げて、このたびは何を得ることが
できるのでしょう。「日本人は強く出ればすぐに引っ
込む」という認識だけではないでしょうか。何か良い
ものが得られれば頭を下げてペロリと舌を出すのも
ありかと思いますが。得られるものが首脳会談の招待状
程度だったら無理して芝居する必要もないのでは。
芝居を見ている国民は、本当に頭を下げているのか
欲得ずくなのか判断できずに困りますから(どちら
なのかすぐに判断されては芝居の意味がない)。

投稿: 名無しのごんべえ | 2006年7月11日 (火) 01時45分

練馬のんべ様
続編考えてみます。ただし「自ら何を」に関しては小誌および小社刊の単行本を火の車になりながら出版し続けていくことが第一と考えております。したがってもしお知りになりたければ・・・・と間接的に営業しているようですが違います。直接です(笑)

名無しのごんべえ様
なるほど!頭を下げる代わりに何を分捕るかですね。少しはアイデアがあるのですが精査してまた書いてみます。たくさん戦利品をあげなきゃ。ただ今の政権に頭を下げてほしいとか下げるべきだとは思ってません。
「欲得ずくなのか判断できず」は深刻な指摘。外交は欲得ずくに決まっているので。いつも感じるのですが異論・反論も含めて私のこうした駄文に付き合って下さるのは名無しのごんべえ様のように「わかっている」方ばかり。本当に伝えたい人は無関心で読んでもくれないし感想も抱いてくれないんです

投稿: 月刊「記録」編集長 | 2006年7月11日 (火) 03時00分

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