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2006年6月16日 (金)

ヤバイのはプリンス福井・日銀総裁だけじゃない

 経済に強い友人の1人は株を買わない理由について、彼女が証券会社の法人担当で「ウマイ話」が個人よりも企業に流れていくことを知っているからだ、と話していた。別の友人は村上ファンドが買った株の値動きを追っていると、2~3回不可解な値上がりが見つかると話し、「誰かが大もうけしたんだろうな」とこぼしていた。

 残念ながら私は株に詳しくない。正直、さっぱり分からん。だから上記の話が真偽を判定できない。ただ情報が命運を分ける世界であるなら、一般人よりVIPに有利な情報が集まるのは世の常だろうとも思う。
 そうした有利な情報に日々触れることのできる福井俊彦日銀総裁が疑惑の渦中にある村上ファンドに1000万円を投資したうえに、「利殖のためにやっているわけではない」「勇気ある青年を激励するために」(ともに『朝日新聞』06年6月14日)投資したとコメントしたから驚いた。おいおい! だったら売れないノンフィクション分野でヒット書籍を作ろうとしている「勇気ある」小社に投資してほしいもんだ。

 しかーし、もっと驚愕の事実を私は知った。福井って、「日銀のプリンス」と呼ばれていたの!? まさか紫のスーツ着て、アメリカンバイクまたがっているわけじゃないよな、と疑ってしまった。名前を訳の分からない記号にして、元フクと呼ばれていたりとかね。
 てなわけで、今日はほかの原稿が忙しいことだし、過去に「プリンス」と呼ばれた面々をクイズ形式で並べてパッパッと終わりにしたいと思う。

で、
【第1問】「角界のプリンス」といえば誰?
 チッチッチッチッ、はい、正解!
 ちょっと簡単すぎたかもしれない。答は昨年亡くなった貴ノ花。驚異的な粘りと強い足腰で絶大な人気を誇り、優勝を決めた1975年の春場所千秋楽では視聴率50.6%という驚異的な数字を記録した。
 しかし晩年、プリンスは輝きを失う。妻の不倫と離婚、息子たちの兄弟闘争に加え財産の問題まで浮上。週刊誌では兄弟の不仲に父・貴ノ花の教育方針が強く影響したと叩かれてもいた。そうした心労がこたえたのか、がんと闘い、55歳という若さでこの世を去る。
 う~ん、全盛期を考えると寂しい晩年だ。

【第2問】「東証のプリンス」といえば誰?
 これは少し難しいか。答は04年に東証の社長に就任した鶴島琢夫だ。前社長の急死で白羽の矢が立ち、旧大蔵省事務次官経験者が社長に座るという6代続いた慣習を打ち破った東証生え抜きの社長としても注目された。
 しかし昨年11月システム障害により取り引きが1日全面ストップという大事件を東証が引き起こし、「多大な迷惑と心配をお掛けした。同様な問題が生じないよう、万全の対策を講じたい」と謝罪した。ところが東証のトラブルは止まらない。翌月にはみずほ証券の誤発注を東証のシステムが受け付けず、膨大な損害が発生。当初、自社に非がないと強気の姿勢を示したが、3日後にはシステムの欠陥が明らかになり釣島氏は辞任を発表した。
 社長就任時に語った「制度整備を重ね、地道な王道を歩みたい」(『毎日新聞』04年4月2日)というコメントが悲しい。地道な王道を歩いている間に、現状にシステムが追いつかなくなったということか。

【第3問】「政界のプリンス」といえば誰?
 これはけっこういるようだが、中でも有名な人物を2人紹介する。船田元と加藤紘一だ。
 船田議員から。79年に祖父の地盤を引き継いで25歳で初当選。竹下派分裂では羽田・小沢陣営で嫌み大王の橋本龍太郎に一歩も引かず対決して名をあげたという。92年12月の宮沢喜一改造内閣では経済企画庁長官に就任した。
 と、ここまではプリンスらしい活躍だ。ところが、その後に噴出したのが「政界失楽園」。糟糠の妻を追い出し、1ヵ月後の99年5月に不倫相手の畑恵議員と結婚。この不倫が響いて、選挙では絶対の強さを誇っていた船田は落選した(ちなみに妻となった畑恵も落選)。3年間の浪人生活を過ごし03年の総選挙では国政に復帰したが、すでにかつての勢いはない。女でつまずいたプリンスの代表格といえる。
 山拓と違って愛人との関係が「遊び」で終わらないところが「プリンス」といえば「プリンス」らしいのだが……。

 加藤紘一も毛並みはいい。父を国会議員にもち、東大から外務省に入省。91年には内閣官房長官に就任。また山崎拓と小泉純一郎との朋友関係を誇り、次世代を担う「YKK」と評されたこともあった。しかしペテン師・小泉と変態・山拓とタッグを組んでいたというのだから、やっぱり保守本流の論客といわれるプリンスも変わり者なのかもしれん……。
 しかーし、プリンスたるものようようと日の当たる道だけを歩んでいけるわけではないのだ。2000年には「加藤の乱」を起こすが、分裂工作に遭い涙を流して決起を断念。このとき森内閣の不信任案採決に賛成票を投じに行こうとする加藤を、派閥議員が「駄目です、ここにとどまって下さい」と涙を流して止めるシーンが全国に放送された。ナルシシズム満載の茶番劇を世にさらしたことで、保守本流のプリンスは完全に失墜した。
 さらに03年には政治資金約9000万円を南青山にある自宅マンションの家賃などに充てていた疑惑が浮上し、秘書が逮捕されて本人も議員辞職。プリンスは地元でお詫び行脚することになるのだ。
 すでに何の影響力を持たず小泉批判をメディアなどで繰り返すだけのプリンスと、加藤の乱で一緒に決起したのち変態行為まで暴かれたのにポスト小泉の1人だと勝手に勘違いできる山拓。善し悪しは別にして面の皮の厚さが違う。やっぱりプリンスは政治家に向いてないのかも。

【第4問】「建設族のプリンス」といえば誰?
 これは思いつかないかもしれない。なんと中村喜四郎。76年に初当選。地盤どころか父親の名前まで受け継いだ。一説には選挙民が「中村喜四郎」としか書けないからとも言われた。92年には建設大臣にまで上り詰めたものの、94年には大臣時代のゼネコン汚職事件により斡旋収賄罪容疑で逮捕される。97年に東京地裁で実刑判決を受けるも議員辞職せず、2000年には無所属での当選を果たした。03年にやっと実刑が確定したが、翌年に仮釈放されると05年の選挙では当選。
 刑務所にぶち込まれようがお構いなし。とにかく選挙には強い。茨城7区の選挙民は投票用紙を見ると自動的に「中村喜四郎」と書いてしまうのかもしれない。この異様な「カリスマ性(?)」はプリンスらしいといえば、らしいのか??

 あー、プリンスのクイズを出していたら、どんどん長くなってしまった。
 上記のほかにも「球界のプリンス」岩隈久志やら、「社会党のプリンス」横路孝弘、「橋本派のプリンス」額賀福志郎、「宏池会のプリンス」谷垣禎一など、こりゃダメだぜプリンスという話を書き連ねたいと思ったがパワーが尽きた。
 とにかく「プリンス」などと呼ばれるようになったらヤバイことは確かだ。用心しなければなるまい。まあ、中年乾燥肌の貧乏ライターである私が「プリンス」と呼ばれる心配もないのだが……。(大畑)

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