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2006年3月15日 (水)

永田寿康議員は絶対に辞職してはならない

このことは何回も書いているが、民主党を追い込みたい勢力からの主張はともかく、私のお仲間であるはずの反自民・非自民の側からも澎湃として「永田やめろ」サインが出始めているので改めて阻止しなければならない理由を述べる。
「読売新聞」06年3月2日に掲載された世論調査によると「送金指示メール」問題が「国民の政治不信を強めたか」との質問に対して「強めた」が68%いたという。確かにうかつな言動だったのは間違いはない。

本当は私だって永田議員自身のことなどどうでもいい。消えてくれて結構との気分もある。しかし事は永田議員個人に関わらないのが重大だ。
大げさでも何でもなく、こんな程度のことで(と敢えていう)議員辞職していたら法的に保障されている議院内の発言の自由という民主主義の根幹を揺るがす悪しき前例となる。

永田発言が軽率だったから懲罰動議が出た。結論は懲罰委員会で決まる。本来ならばそれでいい。ところが与党は懲罰委での決着を先送りするような質問状の送付などで長期化をはかっている。「送金指示メール」で引っ張るだけ引っ張れば民主が自壊するとの読みだ。
情けないことに与党の作戦通りの体たらくに民主は陥っている。先の読売調査では永田議員は「辞職すべき」という人は60%に上り「そうは思わない」は32%だった。こうした結果に浮き足立って渡部恒三国対委員長は10日、「腹を切る覚悟が必要だ」と語り鳩山由紀夫幹事長も「身の処し方はご自身の判断に委ねられるべき」と暗に辞職もありだと匂わせた。13日には前原誠司代表まで永田議員の自発的辞職を否定しない姿勢を示す発言をした。

民主党の所属議員には背骨はないのか。政治家は言葉が命である。それが封じられるいかなる謀略にも立ち向かわなければならぬ。だいたい先月末に永田議員の処分は懲罰委に委ねると決定したのだ。何をアタフタしているのだ。

「辞職すべき」の60%を気にしているとしたら民主は小泉政権のポピュリズムを笑えない。むしろ「そうは思わない」の32%を大切にすべきなのだ。渡部国対委員長の腹切り発言など笑止千万。それをいうならばボスだった角栄に進言すべきだったのだよ。

「そんな重大事ならば懲罰委をさっさと進めて煮るなり焼くなり決めてくれ。議員辞職は言論封殺だから認められない。辞職すべきという60%は愚民である。そうは思わないと考える3割強の賢人の支持こそ我が党の宝石だ」となぜ言い切らないんだ。

そもそも民主党の態度に疑いが入れられているのは永田議員が辞職するかどうかではなく背骨のないフニャフニャとしたところにある。最初は永田辞職→野田国対委員長辞任→前原代表の責任論への発展というドミノ倒しを恐れて元の永田辞職を封じたとの観測が伝えられた。本当かどうかわからないが責任論が怖くて永田議員の辞職を思い止まらせたとの憶測が生じること自体に無脊椎ぶりがうかがえる。
「国会議員の議院内の発言は最大限守られるべきだ」と最初から怒鳴っていればよかったのだ。最近の民主党幹部の発言を聞くにつれて当初のドミノ封じ論は正しかったのではないかとの疑いを濃くせざるを得ない。
民主党は守るものを間違えている。逆だろう。与党のメール問題長期化作戦に大反論する発言をすべきだ。確かに今の世論ではさらなる反発を生じかねないが、いいではないか。懲罰委を否定しているわけではないし言論の自由を主張して党が瓦解したら、ある意味快挙でさえある。

世論は移ろいやすい。あれほど話題になったイラクへの自衛隊派遣も最近ではめっきり話題にならなくなった。残ったのは自衛隊を海外に派遣したという事実だけである。「送金指示メール」問題も同じだ。半年もすれば国民の大半が忘れてしまう。そして残るのは「犯罪でも何でもない議院内の発言(ただし軽率)で国会議員が辞職した」という事実だけとなる。
そしてこの事実はやがて一人歩きして議院での政府・与党の追及の言論が弱ったり、勇気ある追及をした野党議員が「永田の前例」という切り札を得た権力側によって議院から叩き出される光景が頻発するだろう。そうなったら議会制民主主義はお仕舞いだ。

民主党のなかには永田議員は比例区復活当選組なので辞職しても衆議院議員数が減るわけではないとの「計算」もあるやに聞くが言語道断だ。自らの地位を貶める発想をして恥じない者は文字通りの恥知らずである。
永田議員は小選挙区と重複立候補して惜敗率が高かったから復活した。したがって「永田寿康」の名を書いた1票を投じた有権者も多数いたのだ。それを「1-1+1=1」という算数に堕して平気な神経が信じられない。

それにしても反自民とはつらいな。骨抜きの民主党の同情する気も起きない元官僚の失言議員の存在など本心では「消えちまえ」と叫びたいところだ。それを擁護する文章を書かなければならない。反自民のためには民主党を支持せざるを得ない。やっかいものを抱え込んだ重苦しい気分である。

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