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2006年3月29日 (水)

政界における東大神話の崩壊

予算が成立して早くもポスト小泉の報道が踊るようになった。そこで気づいたのだがかつて政界のエリートコースだった「東大→官僚→衆議院議員→首相」の原点である東大卒の首相が最近めっきり減っているのだ。
まずここで戦後の歴代首相の出身大学を列挙してみよう。なお旧制は新制大学名に置き換える

東久邇稔彦→陸軍大学校
幣原喜重郎→東大
吉田茂→東大
片山哲→東大
芦田均→東大
鳩山一郎→東大

とまず55年体制成立までは敗戦直後のその場しのぎの皇族内閣であった東久邇内閣を除いて全員東大卒だった。

石橋湛山→早稲田
岸信介→東大
池田勇人→京大
佐藤栄作→東大

このあたりが高度成長期の内閣である。石橋と池田が非東大だがいずれも短命だった。

田中角栄→大学を出ていない
三木武夫→明治
福田赳夫→東大
大平正芳→一橋
鈴木善幸→東京水産

いわゆる「三角大福」は学歴が皆違う点でもライバルだった。

中曽根康弘→東大

現在の小泉政権を除いて長期間政権にあったのは吉田、佐藤と中曽根であるがいずれも東大卒。ここも「首相は東大」の印象を強めている原因か

竹下登→早稲田
宇野宗佑→神戸
海部俊樹→中央から早稲田へ編入
宮澤喜一→東大

記者の学歴を気にすることで知られた宮澤氏だが彼を最後に実は東大卒の首相は出ていない。

細川護煕→上智
羽田孜→成城
村山富市→明治

細川非自民連立政権の登場によって自民党から首相が出せなかった3代は東大はもとより早慶からも首相に就いていない。

橋本龍太郎→慶應義塾
小渕恵三→早稲田
森喜朗→早稲田
小泉純一郎→慶應義塾

最近は早慶戦である。意外なことに橋本政権まで慶應出が首相になることがなかった。早稲田は体調不良で短期政権となった石橋湛山を含めて竹下、海部、小渕、森と最近では盛んに首相を生み出しているが、いずれも短命ないしは軽量、およびその両方というのは偶然の一致だろうか

なおポスト小泉を競うとされる安倍晋三官房長官は成蹊大学で福田康夫元官房長官は早稲田だ。安倍・福田両氏に大きく出遅れている感のある「麻垣康三」のうち谷垣禎一財務大臣だけが東大。ちなみに麻生太郎外務大臣は学習院だ。

ありえないが一応紹介しておくと野党第一党の前原誠司代表は京都大学。後を襲う可能性が最も高い小沢一郎氏は慶應義塾である。

東大はもはや1国のリーダーを生む力がないのか。東大卒が首相になれなくなったから日本はダメになったのか。そもそもこうした議論自体が無意味なのか。よくわからないが宮澤内閣総辞職の1993年から7代約13年にわたって東大が首相を出していないのは事実だ。

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