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2006年2月20日 (月)

永田寿康議員は斎藤隆夫になれ

堀江貴文被告が武部勤自民党幹事長の二男に3000万円を振り込むよう指示していたとのメールを民主党の永田寿康衆議院議員が国会で暴露して大問題だ。
このニュースを聞いての第一印象は「まだ民主党はあったのか」であった。昨年の総選挙前に民主党への批判を散々書いてきた。それは期待の裏返しであったが聞き入れられることなく惨敗し前原誠司新代表体制となった。
その前原体制は対案主義との愚挙を打ち出して私はすっかりサジを投げてしまった。議員が法案を作るのが主流の立法機関ならばともかく内閣提出法案が主流の日本では与党の法案には霞ヶ関というシンクタンクがついている。

一方の民主党は昨年このブログに再三書いたごとく代表級の事務所の郵便物さえあふれ返って読まれていないありさまだ。明らかに多勢に無勢である。
国会は議員が1票を持って過半数で決するのが習いだ。いわば平原での決戦で無勢が正面から多勢に戦いを挑めば負けに決まっている。事実最近の報道でも

民主党案は賛成少数で否決された

で終わり。露出は減りまくり最近では「もしかしたら民主党議員はどこかで大量死してるかも」と思った。いや思っちゃいないがそんな感じだった。

で、久々にスキャンダルという無勢にふさわしいゲリラ戦を仕組んだはよかったが例のメールには送受信者および振込先の銀行口座が明記されていないので自民党の反撃に遭い懲罰動議をだされる始末である。
「情報提供者を守るため」に隠さざるを得ないとの民主党の主張はまともで、それを答えよとの自民党の主張はメチャクチャだ。
だがそもそも自民党とはそうした党である。土豪劣紳とボンボンと小役人上がりに加えて小泉チルドレンなる有象無象が権力の蜜に結集した集団に「情報源の秘匿」が表現の自由に不可欠だといっても理解できる脳みそが存在しない。
だから前から言っている。せめて野党ぐらいは「情報源の秘匿」を法的に担保する法改正案ぐらい提出せよと。それをしないで慌てふためいても遅いのだ。
最初に名誉棄損だとの声が出た。しかし憲法51条で永田議員の演説や討論は「院外で責任を問はれない」から同58条の「院内の秩序をみだした」行為としての懲罰を当てはめにきた。

民主党の反撃は憲法62条で定めた国政調査権の行使、具体的には同条を受けた国会法104条で議院または委員会による記録の提出の求めを銀行に行うならば情報源を明らかにすることなく事実が明らかにできるということだが無理筋だね。
104条は主に立法機関が「内閣、官公署」といった行政に対する牽制の意味合いが濃く、民間企業である銀行に準用したら、それが極めて重要で特異なケースと証明できない限り一種の職権乱用であるからだ。

さて憲法51条で守られていない小誌のようなメディアが「情報源の秘匿」を守りつつスキャンダルを追及すると相手が強者の場合にはしばしば民事の名誉棄損訴訟を起こされ、下手すれば刑事でも告発される。「情報源の秘匿」が法的に保護されていない我が国では結局はメディア側が負けるのだ。私が暗黒司法と呼ぶゆえんである。
こうした蘊蓄がまるで理解できない脳みその集団は、したがって同様の論理で懲罰委員会の審査を進めよう。逆転するには「情報源の秘匿」を破って事実を明らかにするか情報源を説得して名乗り出てもらうしかない。でも後者は難しい。なぜならば情報源はだいたい想像がつき、それがその通りだったら名乗り出ようがないからだ。といって前者を実行すれば民主党への内部告発などは今後いっさいなくなり信用は地に堕ちる。

むしろ懲罰委で争ってみてはどうか。腐った脳みその持ち主のなかには早くも「除名だ」と叫んでいる者もいるらしい。除名には出席議員の3分の2以上の賛成が必要だが現在の与党+自民党に帰りたい郵政民営化法案反対議員で成立可能だ。
永田議員はその時点で不屈の男になり得る。というのも除名の歴史は今から考えれば誤りの歴史とも言い換えられるからだ。
直近の1951年、日本共産党の川上貫一議員の除名は多数講和や米軍基地政策に反対し、GHQの怒りを恐れた国会が「品位を汚した」云々で決行した。現在より振り返ると明らかに除名は行き過ぎである。

その前が有名な1940年の斎藤隆夫衆議院議員の除名である。彼がなした「反軍演説」が聖戦を汚す行為として除名に至るのだが、今日では「反軍演説」が軍部独裁に対する政党政治家の最期の一矢であり、極めて勇気ある感動的な演説であったと賞賛されると同時に、それを圧殺したのは議会の自殺行為と評価されている。

民主党および永田議員よ。どうせ仕掛けたケンカならば除名覚悟で突っ走れ。「反軍演説」直後の斎藤のように支持する国民は多数いる。間違っても情報源をさらし者にしたりナアナアの妥協をはかったりしてはならない。ましてや斎藤の時みたいに民主党自体が永田議員を切るような保身はもってのほかである

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