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2005年12月 9日 (金)

国際協力銀と国金を混ぜるヤミ鍋

その前に昨日の結末。@niftyより連絡があり。「(私が問い合わせた)時間帯において、緊急メンテナンスを実施していたため、アクセス解析が行えない状況が生じておりました」とのこと。「急なメンテナンスにより、事後報告となりましたことをお詫びいたします」だって。あああ。

さて本題。政府系金融機関の問題を扱うのはこれで3回目。何だか不気味なほど静かに進んでいるが皆がなぜこの暴挙を黙っているのか不思議で不思議で仕方がない。「改革」が不要な機関を温存させて有益な公庫を消し去る可能性大なのだから。これって「改悪」でしょうよ。

11月22日、経済財政諮問会議は8つある政府系金融機関のうち国民生活(国金)、中小企業、農林漁業、沖縄振興開発の4公庫は統合することで大筋合意した。
問題は旧海外経済協力基金(基金)と旧日本輸出入銀行(輸銀)が合併してできた国際協力銀行の扱いだ。経財諮問会議では民間議員を中心に、

1)旧基金の持つ円借款業務を他のODA業務と合わせて首相直属とするか国際協力機構(JICA)と統合する。つまり内閣府のシマか外務省のシマとする
2)旧輸銀の業務は4公庫に合流させる

一方、国際協力銀をシマとしている財務省は当然抵抗し現状のまま温存するを主張している。

私はどちらも反対だ。経財諮問会議案の方は2)が問題である。
そもそも輸銀と基金の合併自体が変であった。もともと基金は輸銀では資金援助困難な案件に借款をしていたのであって合併は「AができないことをするB」のAとBを一緒くたにしたのである。
だから経財諮問会議がABを再分割するのはわかるが旧輸銀を残す理由がわからない。
ハッキリ言おう。もう旧輸銀の機能は要らないのだ。この点では5日に述べた開銀の歴史と同じで当初から業務がバッティングしていた日本興業銀行など長期信用銀行が軒並み姿を消したのでも明らかである。
世界一の債権国に輸出入投資への金融補完専門銀行なぞ要らない。だから潰してしまうに限る。
これを残したらどうなるか。旧輸銀は旧輸銀らしい仕事をしようとするであろう。だが要らない仕事を無理やりやるのだから絶対に民業を圧迫する。しかも仕事柄動く金額が大きいから他の4公庫の融資残高を奪っていくことになろう。無意味どころか有害である。
4公庫に旧輸銀を加えたら「零細と中小と農林漁業と沖縄関連と海外での産業振興を対象とした銀行」となる。要するに何もかもということだ。何もかもに融資をするならば一般銀行である。
だったら政府系をまとめて一般銀行を1つ作っただけ。「1つ」で構造改革をしたつもりでいるようだが一般銀行ならば「1つ」さえ要らない。

一方、中川秀直自民党政調会長は同月20日「中小・零細企業向け、農業などの社会政策的な融資機能は残していかなければいけない」と発言している。ということはこれまで公庫として独立していたのを形だけ1つにして機能は別勘定にするということか。だとしても統合の意味がない点では同じだ。
例えば小社は零細であるので4公庫+旧輸銀が合併した新銀行に融資を依頼する場合に「旧国金部」しか用はない。というか他の公庫とは縁がない。中小企業でもないし農林漁業でもないし・・・・である。「融資機能は残す」とはそういうことだ。
逆に旧公庫の枠組みを外して文字通りの新銀行にするならば零細は真っ先に切り捨てられよう。

以前にも書いたように国金の果たしてきた役割は大きい。最近では都市銀行も国金並みの無担保・無保証ローンを始めてはいるが5~7%から利息制限法の上限までと金利がバカ高い。国金は保証人を取る(そこだけは腹立つ)が金利は2%弱である。
それを大銀行は民業圧迫という。おいおい。どの面下げてそんな偉そうな口を叩けるのか。ゼロ金利で調達したカネを「リスクを取るならばこれくらいの金利が必要」ってか。7%稼ぐのが零細にとってどれだけ大変か知るまい。
最近でも三井住友銀行が不当に金融商品を零細企業に押しつけ販売したとして独禁法違反で排除勧告を受けた。そんなあなた方に民業圧迫などと凄まれる覚えはない。

だいたい「零細=リスク」と憶面もなく言い切れるエリート臭さが許せない。やれ長プラがどうで資本がああで貸し倒れ率がこうでと目の前に経営者がいるのに数字しか並べられないアホらしさ。その経営者のやる気や能力で貸せよ。それが目利きの仕事でしょうが。
大銀行よ。あなた方が苦しんだ1兆円だ2兆円だのの不良債権をこしらえた事業会社に零細はいたか。例の「料亭の女将」以外に。あれだって旧興銀が不見転に貸した結果だろう。
むしろ零細は他に拠り所がないから必死で返すのである。和議法を民事再生法に衣替えした趣旨は何だったか。そもそもは・・・・
・・・・と怒りのあまり話がそれた。このことは別途書くとしよう。

このように大銀行は話にならないが地銀・第二地銀には魅力的な無担保ローンが生まれてきてはいる。でも東京圏はほとんどダメ。出ていってくれ大銀行。

その点で国金は救い主であった。今でもそうであり続ける。中小企業金融公庫は資本金1億円または従業員数300人(小売業・サービス業は1000万円または50人)対象。この規模は零細から見ればお化けである。オーナー経営者ならば豪邸建てて勝ち組にいる規模だからだ。だから国金の対象者とは全然違う。

要するにヤミ鍋なのだ。不可欠な国金と無用な旧輸銀などなどを1つの鍋に放り込んで「さあ食え」といわれてもなあ。
国金は食える食材にあたる。旧輸銀なぞは食えない靴下やゲタと同じだ。結果として靴下の臭いが国金にもしみ込んで食えなくなる。

ちなみに財務省案は論外である。己のシマを外務省や内閣府に持っていかれてなるものかとの根性は山口組の進出を警戒する東京のヤクザさんと同じである。

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