« oasisを聴きにいった | トップページ | 祝日の無意味さをめった切り »

2005年11月23日 (水)

朝青龍は雷電を名乗れ

大相撲の横綱朝青龍がメチャクチャ強い。このままいくと史上初の7連覇はもとより年間最多勝の更新も視野に入ってくる。
と同時に「強すぎてつまらない」との声も上がっている。現に九州場所の入りはガラガラだ。強い弱いは勝負事では後者が悪いに決まっているのに朝青龍のせいにするのはナンセンスである。

私はこうした中傷の裏に島国根性が潜んでいると確信している。朝青龍がモンゴル人で日本人ではないから思い入れができないというような。
島国根性は私にとって最大の敵である。もうこれ以上嫌いな存在はないというぐらいに憎んでいる。それが何故でいかにして日本をダメにしているかはいずれまとめて書くが朝青龍はふやけた巨体が鈍くぶつかり合うだけだった大相撲にスピードと切れ味を吹き込んだ英雄である。
同じような能力でアメリカ大リーグで活躍するイチロー選手を日本人は右代表のように称えているではないか。これまた島国根性爆発である。彼は日本のプロ野球オリックス球団にいた時は7年連続首位打者という想像を絶する大記録を打ち立てていたのだが日本人はそれに値する評価を彼に与えたか。イチローを日本の誇りと持ち上げる人よ。そういうアンタのような人ばかりの島国に愛想が尽きて彼は出て行ったのだよ。

話がそれた。朝青龍が強すぎてつまらないとの誹謗中傷感情(差別とさえ呼べる)を島国根性が身に染みている日本人から拭うのはむつかしい。ならば「強すぎてつまらない」と口が裂けてもいわせない方法を考えるのである。

しこ名を変えて雷電を名乗ったらどうか

18世紀後半から19世紀初頭にかけて活躍した雷電為右衛門は254勝10敗、勝率0.962。優勝は27回である。同じ相手に負けたのはただ1人だけ(2敗)。幕末から明治にかけて活躍した雷電震右衛門は最後は病に苦しんだが、それ以前の幕内成績は勝率0.954で優勝5回である。
朝青龍は今年85勝5敗である(九州場所10日目終了時点)。勝率は0.941。仮に全勝優勝したとしても0.944だから「雷電為右衛門の通算勝率よりも低い」のである。雷電を名乗りながら年間で5つも負けてはいけないということになる。
雷電は2人とも間違いなく日本人である。とくに為右衛門は江戸のスーパースターだった。その人よりも弱いのに「強すぎる」とはいえまい。朝青龍改め雷電は14勝1敗で優勝しても「雷電の名を辱めてしまいました」と言えるのである。彼がそう口にした以上は誰も陰口を叩くことができない。

問題は襲名が可能かという点だ。彼が所属する高砂部屋には確かに朝潮太郎という5代を数える「止め名」があるにはある。だが最近の4代、5代はいずれも大男で朝青龍とはタイプが違う。4代は横綱だが得意の「鶏追い作法」は太くて長い手で小兵の初代若乃花を苦しめたという。むしろ琴欧州に近い。

雷電為右衛門は浦風部屋出身。雷電震右衛門は千賀ノ浦部屋の所属で引退後の年寄名は阿武松。現在の一門でみると浦風は立浪・伊勢ヶ浜連合、千賀ノ浦は出羽海、阿武松は二所ノ関である。確かに高砂一門ではないが皆バラバラだ。つまり雷電を「止め名」としている一門はないのだから名乗ってもいいはずである。

歌舞伎の世界では大名跡の坂田藤十郎を75歳の中村鴈治郎が無謀にも?年末年始に襲名する。3世没後231年ぶりの4代目だ。あの坂田藤十郎を名乗ってもいいならば雷電だっていいはずである。愚かなる島国根性を打ち破るためにも是非英断してもらいたい

※記録などは小島貞二著『大相撲名力士100選』(秋田書店)に拠った

|

« oasisを聴きにいった | トップページ | 祝日の無意味さをめった切り »

スポーツ」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 朝青龍は雷電を名乗れ:

« oasisを聴きにいった | トップページ | 祝日の無意味さをめった切り »