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2005年11月21日 (月)

Oasis来日とBeatlesの今日的意味

THE Billboard BOOKS OF NUMBER ONE HITS(英字誌)で改めてThe BeatlesのBillboard1位曲の数と週を調べてみた。

1964年2月のI Want to Hold Your Handに始まって70年7月のThe Long and Winding Road/For You Blueまで20曲がトップを獲得。通算59週に及ぶ。約7.5年だから年に2.7曲、約8週(つまり約2ヶ月)を占める。60年代後半は1年12ヶ月のうち6分の1はBeatlesが1位であったわけだ。

やっぱり凄いわ。

私は別段Beatlesが好きではない。同時代ではないし上手いとも感じない。事実として楽器の演奏がうまいとの評価を大ファン以外から聞いたこともない。ポールのベースの技量だけは当時の水準はいっているであろうが。
でも数字をみるとやはり圧倒される。何より驚くのは全20曲を私はすべて知っている点だ。ファンでもないのにいつの間にか20曲も覚えている洋楽など他には考えられない。
BillboardのNO.1はおおむねPOPである。問題作やヘヴィ・メタはまず獲得できない。要するにBeatlesはPOPだということだ。だが同時にROCKであるのも疑いない。明らかにアイドルでもあった。
つまりBeatles最大の功績はROCKという1ジャンルをアイドル性と普遍性を持たせることに成功した点にあろう。単なる成功ではなく7年半にわたって飽きることなくヒット曲を弾丸のように発し続けたことで、その座をガッチリと築いてしまった。

そう考えると一般に短いとされる約8年の活動期間も、それが限界だったと解釈できる。こうした稀な成功はそう長続きするはずがない。ファンもそうでない者も遂に人気をなくしたBeatlesをみることなく終えられた。小林秀雄的にいえば消え去った者は美しさを失わなくてすむということか。

次にBeatles台風が吹き荒れた64年から70年の間に対抗したバンドや個人を数えてみた。最大の対抗馬はThe Supremesで12曲ものBillboardNO.1を送り出している。Beatlesの20曲といい勝負だ。ただ1位であり続ける期間が決定的に短い。通算で22週。1曲当たり約2週でBeatlesの約3週と比べて見劣りがする。
メンバーの印象もかなり違う。Beatlesの4人はファンでない私でさえスラスラ言えてしまう。これまたいつの間にか刷り込まれているわけだ。ところがSupremesはDiana Ross以外の名が浮かばない。

3位はThe Rolling Stonesで5曲がNO.1の通算13週。さすがに食い込んでくるね。あらゆる意味でBeatlesと比較される彼らだが全盛期でもいい勝負をやっていた。ただ互角にはほど遠い。その分だけ長く解散せずに今日までやって来られたともいえる。
ファンにとってはどちらが幸せか。もっともバンドとしてのRolling Stonesの寿命は驚異的であり、その点に関してはBeatlesをしのいでいるといえる。

しかし改めて思う。Beatlesのいた時代はSupremesやStonesの時代でもあったわけだ。30年以上も経って「やっぱり凄いわ」と感嘆せざるを得ない音楽シーンがそこにはあった。その最後の時期にあたる69年にはWoodstockもあった。
似たような場面をあえて探せばLIVE AIDやWe Are the Worldを頂点とした80年代のMTV時代か。だが牽引したMICHAEL JACKSONがBeatlesやSupremesに匹敵する今日的意味があったかというと疑問で主人公はむしろMTVというシステム自体だったといえよう。
その後の90年代は新旧の音楽シーンがぶつかり合う混乱と模索の時期だった。Billboard自身もチャートを分割するなどの模索に入った。その結論は21世紀になっても出ていない。

カギを握るアーチストは何人かいるにはいる。なかでもBeatlesが生み出したアイドル兼ROCK兼音楽シーンの覇者という椅子をU2から奪ったOasisは観察に値するであろう。21日夜、彼らを聴きに行ってくる。
でもOasisでさえデビューから10年以上経つ。そう考えるとBeatlesは短かったんだな。

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