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2005年10月30日 (日)

もしかして小泉首相は左翼か

もしかしたら今起きている諸現象は「右傾化」ではなくて「左傾化」でないか。何てバカなことをと思われるかもしれないが郵政民営化関連法案に反対した造反議員の除名・離党勧告処分を機に改めてそんな気がしてきた。

まず小泉首相の手法である。小選挙区制という背景もあるが今や党が議員の生殺与奪の権を握っている。かつての「自分党」ではなくなってきている。まさに分派の存在を許さないレーニズムの「鉄の規律」をほうふつとさせる。

首相の決断は党が決めたこと。連立与党の公明党と折り合った与党案はイコール国会で成立すべき案件。閣僚人事はすべて首相の独断で決定する。首相の任期は党総裁の任期で決まる。これって「前衛たる党」「民主集中制度」ではないか。
造反議員の大半が泣きの涙ですがるように小泉首相にすがりつくのは大変みっともない。そんなことは造反議員も百も承知であろう。でもそうしないと「党ありき」の現行制度ではやっていけないわけだ。

以前にも述べたが9.11の郵政民営化解散は「一点突破・全面展開」であった。まさに毛沢東が国民政府軍を蹴散らしたかのような成功を収めた。「構造改革」は旧日本社会党の用語である。

郵政民営化とは社会主義者が唱えていた独占資本および金融資本の解体であったといえなくもない。

まだまだ疑える。多くの識者は小泉改革によってフリーターなど展望の開けない状況に陥った被害者のはずの若者がなぜ総選挙で自民支持だったのかと指摘しているが、小泉改革とは「総中流」をブルジョアとプロレタリアートに分断して「官から民に」の「民」とはプロレタリアート(=若者達)を指すのだと暗示させたのではないか。だったらわかる

クールビズは選挙中には軍服に見えた。他の党首がスーツであるに対して背広とネクタイといった機動性に劣る飾りはなげうち、といって白いワイシャツのような敵にすぐ見つかる格好も小泉首相はしていなかった。歴史上の有名な左翼革命家の多くは軍服姿のイメージが強い。
そして首相本人もまた「革命だ」に近い言葉を連発してきた。「奇跡を起こす」「殺されてもいい」「私は非情だ」などである。いずれも窮地に立った左翼革命家が絶叫しそうなフレーズである。

そして就任当初から「特攻隊員に似ている」といわれたあの面立ちである。確かに軍人顔である。小誌はかつて「革命家は格好いい」との企画を立てて世界中のの有名左翼革命家の写真を収集した。するとひと味もふた味もある個性的な顔が並ぶんだ。レーニン、スターリン、毛沢東、ホー・チ・ミン、チェ・ゲバラ、カストロ、チトー・・・・。誰もが一人として「たるい顔」がいない。そして目が笑わない。ジャニーズ系なんていわれている某党首なんて論外だね。
「さようなら日本社会党」という企画を小誌でやった時には日本の社会主義者・共産主義者を集めてみた。これがまた同じような顔の系譜にいるのだ。
最近の日本共産党はポスターに貼られる候補者が皆で微笑を浮かべている。独得の「共産微笑」である。委員長の志位氏は「冷徹な共産主義者登場」というイメージが強烈な不破哲三(このペンネームもすごいね)氏とは対照的な村夫子然としたお顔である。社民党の福島代表は自分の言葉で話しているのに棒読みに聞こえるという稀な能力をお持ちである。岡田克也前民主党代表も含めて皆が皆マイルドになってしまった。
おそらく理由は多分に「左翼=怖い」のイメージを払拭したいか自分達はそうではないとのアピールであろう。

それは成功した。結果として怖くなくなってしまったのである。小泉首相以外は。彼は怖い顔して前衛政党の独裁者として身ぶり手ぶりの絶叫調演説でアジテーション(ワンフレーズとは要するにアジのことでしょう)を繰り返して議会制民主主義を無視するような総選挙に打って出た。

報道によると後継者まで自分で決めるという。こうなると冷戦時代のクレムリンだね。党最高位の者が後継者指名をする。総選挙後の「後継者は誰だ」報道を見ているとソ連書記長の立ち位置から判断して誰が序列2位だとか3位だとか消えたとかを推察していた西側マスコミとそっくりである。

ちなみに軍国化は革命と少しも矛盾しない。むしろ革命は銃口から生まれるのだ。だから9条を変えようともくろむからといって、というかもくろむからこそ小泉政権は革命政権だともいえるのだ。

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コメント

「社民党の福島代表は自分の言葉で話しているのに棒読みに聞こえる」というご指摘には参りました。腹をを抱えましたよ :-)
小泉=自民の「左傾化」については、立花隆氏も似たようなことを書いていますね。
第49回 小泉強権政治がもたらす「自由」と「民主」の末路 - nikkeibp.jp - 立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/051011_matsuro/index4.html

投稿: katshi | 2005年10月31日 (月) 04時58分

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