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2005年8月 4日 (木)

女帝容認と男系至上の矛盾

天皇は男系男子または女子でも男系に限るべきだという意見が根強い。私は女系男子または女系女子の天皇でも構わないと思うのだが歴史上(正確にいえば確認された歴史上)男系しか皇位についていないのは事実だ。だから・・・・というのはわからなくもない。
しかし男系論を唱える以上は触れるべき事柄を触れていない。マスコミも報道しない。おそらく雅子皇太子妃を慮ってのことであろうが隠しておいて思いやりを装うのは偽善である。ハッキリいおう。ならば側室制度と退位はどうするのか。
歴史上の女帝は8人いるが古代の6人を除いて(「皇族で皇后」など今では考えにくい事情を含むため)江戸時代の2人を例に考えてみる

1)明正天皇の場合
父の後水尾天皇が有名な紫衣事件で「ええいっ」とちゃぶ台をひっくり返すように1629年に退位した結果として皇后(徳川和子)との間に生まれた女子が明正天皇となった。

この天皇が皇婿を得て代を継げば女系に変わったわけであるが実際には退位した後水尾上皇が側室の藤原光子との間に1633年に生まれた男子が後光明天皇として明正帝の後を継ぐ。つまりこの時点では「父帝が退位した後に側室との間に生まれた男子」によって男系が保たれたわけである

2)後桜町天皇の場合
桃園天皇が1762年に逝去した段階で皇后の藤原富子との間に生まれた男子はたった3歳。そこで故桃園天皇と兄弟姉妹に当たる後桜町天皇が1763年から70年まで女帝を務める。後桜町天皇の母は父の桜町天皇の側室である。70年に退位した後に男子が後桃園天皇として即位する。

ちなみにこの天皇は79年に急逝して跡継ぎがなかったために閑院宮家の典仁親王の6子を光格天皇として迎え入れている。ちなみに現在の皇統は光格帝を直接の出発点とする。
ところで後桜町上皇は1813年まで存命である。つまり退位が認められていなければ70年の後桃園、79年の光格両帝の即位もなかったことになる。

いうまでもないことだが男性と女性の生まれてくる確立は半々である。男系から生まれる子も同様で女子を皇籍から外していけば先細りは目に見えている。しかも不思議なことに皇室は女子の出産数が多い。江戸時代は幕府の統制が厳しくて男子が産まれても皇太子か3つの宮家の当主の座しか用意できずに仕方なく皇位の寺院の門跡になっていた。一方の女子はもらい手に事欠かない。そんなことが遺伝子に影響しているのだろうか。
1人の皇后が多産であれば男子の誕生する確率も高まるが合計特殊出生率1.29の時代である。
そこで例に挙げたように退位と側室を認めることで男系を保持してきた歴史がある。明治以降でも大正天皇の母君である柳原愛子典侍は側室だった。したがって男系男子を主張したければ

・皇太子に雅子皇太子妃以外の側室を勧める
・愛子内親王に旧皇族の男子との結婚を義務づける
・秋篠宮と故高円宮の内親王を皇籍の残して旧皇族との男子と結婚してもらい男子が誕生したらしかるべき年齢になった段階で愛子天皇に退位してもらう

などを進言しないと筋が通らない。でもそんなことを口にしたら現在の常識ではブーイングであろう。だからといって黙っていながら男系にこだわるのは卑怯者である。

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コメント

>・皇太子に雅子皇太子妃以外の側室を勧める

皇太子殿下じゃなくっとも、他の皇族男性でもいいです。
ただ、側室を置くより先に、非嫡出子を皇族に認めないとの条文の撤廃が先でしょうね。
それに男子の余った宮家から養子縁組をしやすくするルールを作れば
側室なしでも十分切り抜けられるんじゃないでしょうか。

>・愛子内親王に旧皇族の男子との結婚を義務づける

他の内親王でもいいです。
本人たちの自由意志で。
自分の息子が天皇になると思えば、それなりに婿取りしてくれる方もいるでしょう。

愛子様が民間人との恋愛を貫くのなら、従来通り臣籍降下していただいても結構です。


>・秋篠宮と故高円宮の内親王を皇籍の残して旧皇族との男子と結婚してもらい男子が誕生したらしかるべき年齢になった段階で愛子天皇に退位してもらう

そういう旧皇族の男子が成人するまでには現皇族男子の誰かは健在でしょう。

>でもそんなことを口にしたら現在の常識ではブーイングであろう。

皇室は現在の国民のみのためにあるわけではありません。
過去、将来を通じての日本のためにあるのです。

投稿: 通りすがり | 2005年8月10日 (水) 00時23分

管理者様へ。新しく書いたブログの内容を告知させて頂くサイトを立ち上げました。宜しければ、ブログ更新の際に是非当サイトをご活用下さい。尚、ご興味無いようであれば、お手数ですがコメント削除の程、宜しくお願い致します。

投稿: BC7管理人 | 2005年8月14日 (日) 05時44分

>・皇太子に雅子皇太子妃以外の側室
>を勧める
>・愛子内親王に旧皇族の男子との結婚
>を義務づける
>・秋篠宮と故高円宮の内親王を皇籍の
>残して旧皇族との男子と結婚してもらい
>男子が誕生したらしかるべき年齢になった
>段階で愛子天皇に退位してもらう

原理主義からいけば、男系維持のためには
そんなことしなくても旧皇族男子の方に粛々
と皇位を継いでいただければよいということに
なり、現皇族女子とのご結婚などは必要あり
ません

しかし、日本人はコンセンサスを大切
にする民族であることから多くの人が
結果的に納得するであろう愛子内親王に
旧皇族の男子とのご結婚といった発想が出てくるのでしょう

日本人のコンセンサスは「自然」か否か?
によって決まるように思われます
現在、合理主義的にいって天皇が存在する
意義はそれほど大きくはありません
しかし、多くの国民は天皇がおられることを
自然なこととして受け入れているから天皇
は存在しているのです。

現在、多くの国民は「天皇の性別に
はこだわらない」のが自然であると考えているであると
おもわれ、女性天皇を容認するというよりも、
積極的に擁立するべきである様な気がします
(私の思いこみかもしれませんが)

天皇の君臨(自然)
側室制度(不自然) 
天皇の退位(不自然?それとも女性なら可?)
男系による皇位継承(かつては絶対、今は?
百年後は?)
女系(今は自然?実際の女系天皇即位の時は?百年後は?)
第1子相続(一般家庭ではあまりないような)
傍系による相続(核家族化が進行した現在、想像を絶するかも)
皇族の人権

何がよいか、考えることはたくさんあります
この問題は国民的議論が決定的に不足し
ています
今後議論が深まることを期待しています

投稿: t | 2005年10月31日 (月) 23時52分

誰が天皇になるのかも心配ですが、私は雅子妃殿下が皇后陛下になれるのか?の方が心配です。香淳皇后と美智子皇后は仲がよくなかったらしいですが、皇后陛下がやらなければならない公務はきちんと謙虚な姿勢で学んだので、すぐ対応できましたね。しかし、雅子妃殿下は美智子皇后に「教えて下さい」と自分から言うことすらしていないみたい。日本赤十字の式典なんてもう何年出ていないだろう。両陛下共高齢でいつ亡くなるか分からないのに即位してきちんと公務がこなせるのか?ご養蚕所にも秋篠宮妃殿下や内親王方が手伝いに来ているというし。おまけに愛子内親王には一般人教育しかしていない。もう小学校じゃ自分を内親王だとわかっていないかも。

投稿: おはつ | 2009年11月24日 (火) 10時27分

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