「総選挙は民主党」に待った!
警告する。民主党は本質的なところでウソをついている恐れがある。
私は42歳。物心ついてから1年足らずの細川・羽田非自民政権を除いてずっと自民党主体政権だった。もううんざりである。そこで解散総選挙が来た。かつてなく自民党が負ける可能性が高い。それは裏返せば民主党主体政権に交代するという意味にならざるを得ない。では民主党に1票を投じるかとなると冒頭の疑念が心に重く引っかかるのである。具体的には
民主党には自党の政権担当能力を説明する人が用意できない
という驚きの事実があるからである。
1)看板の政権担当能力を説明する人がいない
そもそも野党は政権党を引きずり下ろして取って代わるのが仕事であるから別段「政権担当能力を見せる」必要はない。だが同党はしばしば「政権担当能力」があることをアピールし「政権準備政党と呼んでくれ」と訴えた。いわば同党の売り物であり看板でもある。
小誌『記録』はかねがねその「政権担当能力」が知りたかった。靖国の英霊と同じく見たことがないからである。そこで05年3月にこの言葉にまつわる事実を教えて下さるよう民主党本部に取材の要請をした。結論は「取材に対応する者を用意できない」であった。看板の内容を説明する人員を用意できないと言い放ったのだ。
6月に入って再び同様の依頼を行った。結論は前回と同じく「取材に対応する者を用意できない」である。
「30分でもいい」「電話取材でもいい」とこちらが頼んでいるのに「難しい」「対応できない」の一点張りということは時間がないから対応できないというわけではなく文字通り「取材に対応する者を用意できない」ということだ。
驚くべきことである。自ら看板に掲げた内容の「取材に対応する者を用意できない」ということは羊頭狗肉も極まった・・・・というよりも狗肉さえない空っぽということである。
民主党は1998年と2003年の別件の取材では小誌に答えてくれている。ということは小誌を取るに足らないミニコミだから蹴散らせと考えているようではないようだ。ということは映画のセットのように見かけは「政権担当能力」でも中身は空っぽなのだ。それをあるが如くに国民に見せているのはウソつきの仕業である。
2)自民・公明・共産・社民は答えてくれた
何しろミニコミのことである。こうした質問は他党も忙しくて「取材に対応する者を用意できない」のかもしれない。民主党のあまりの仕打ちにこんな疑問が生じた。そこで国会に議席を持つ自民・公明・共産・社民の4党にも似たような質問をしてみた。
結論からいえば全党とも答えてくれた。少なくとも「取材に対応する者を用意」することは全党ともできると確約してくれた。自民党など郵政民営化法案審議の胸突き八丁の時期にも関わらず政務調査会から丁寧な長文での返答であった。
要するに「政権担当能力」はそれを金看板にしている民主党だけが頑なに説明を拒み、大して重視していない他党の方がむしろ答えられるのである。これで確信した。小誌がダメ雑誌だから答えてくれないわけでない。見本誌を送っての取材依頼で小誌は反自民の色彩が強いから自民党が断ってきてもおかしくないと思っていた。それが全然違う。正直に民主は「取材に対応する者を用意できない」のだ。とんでもないことである。
3)岡田代表・菅前代表も音沙汰なし
だいたい「政権担当能力」などと吠えているのは岡田克也代表や菅直人前代表であった。彼らならば説明できないはずがない。そこで「取材に対応する者を用意できない」と明言した党職員の実名を記した上で「○○さんからはこう言われたが本当か」という質問状と取材依頼を両氏に送った。もう1カ月近くになるが音沙汰なしである。
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